恒例のツーリングチーム『チェリーボーイズ』第5弾。昨年第4弾でのフェリー利用にすっかり気を良くした3人は、再びフェリーを利用したツーリングを計画。となれば行く場所は九州しかない!ルートは九州定番のやまなみハイウェイを筆頭に、個人的にも行ったことのなかった指宿方面、さらには宮崎フェニックスロードなども欲張って、南九州側を反時計回りにグルっと1周することに決まった。休暇を取りにくかったK吉も、上司に睨まれるのを覚悟して1日取得することを決意。また去年散々な目にあったHBKは、この1年の間に大型二輪免許を取得してGPZ900Rを購入、晴れて大型ライダーの仲間入りをしてくれた。さらに嬉しいニュース!中学校の同級生H也(HBKにとっては小学校から一緒)が、我がチームに新入団!マシンはCBR−女ということで、豪華大型バイク4台揃い踏み!こりゃ楽しくなるぞぉ!
…と喜んだのも束の間、副将K吉が病気療養の為、1ヶ月前になって出発を断念。残念ながらカルテット結成はできなくなってしまった。一番楽しみにしていたのはK吉だったのだが…。ちょっと可哀想だが、こうなればK吉の分も楽しまないといけないってもんだ。行きのフェリーは去年と同じ関西汽船。ぢゃK吉、悪いが行ってくるぜいっ!
10月8日(金)
出発の日。午後から休暇を頂いて一度自宅へ戻り、ツーリングの準備。最近何かと忙しくって何もしてなかったんだよねー。くどい程何回も持ち物検査をして忘れ物がないか確かめ、チェックOK!着て行く服は最後の最後まで悩んだけど、寒くなった時を想定して、一応秋物のカッコで行くことにしました。暑いのは我慢できても寒いのはどうしようもないからね。
夕方に風呂へ入り、晩飯を食ってからHBKの家へ7時半に迎えに行きます。当初、私はバイクで職場出勤する予定だったんで、神戸中突堤に直接集合ということになってたんだけど、帰ってきたんで結局一緒に移動することにしたんです。あ、そういえばH也に連絡するのを忘れてたぞ(笑)。別に仲間はずれにするつもりぢゃなかったんだけどなあ。まあいいか、アイツのことだから先に行ってるでしょう。とりあえずフェリー乗り場へ向かってレッツゴー!
中突堤に8時半に到着。案の定H也はもう来てました。8時過ぎにはもう着いていたとのこと。どうでもいいけどフェリーの出航は10時半だよ?(笑)。今からでも未だ2時間も待ち時間があるってのに。まあ遅れるよりはマシだから良しとしますか。それにしても退屈です。別に何をするでもなく、乗船手続き後はダラダラ〜っと。おまけにフェリーも遅れてるみたいで、出航時間になってもやって来ねえでやんの。こんなことならもうちょい家でゆっくりしとくんだった。
フェリーは10分遅れでやっと到着。無事に船に乗り込み、荷物を持って予め指定された2等客室へ。1人分が狭い(幅60cm)のは去年乗船して了解済みだったけど、部屋に入ってみたらば自分達の寝床は他人の寝床のさらに奥と判明!しかも奥へ行く通路さえ確保してやがらねえ。こんなん人を踏み殺していかな行かれへんやないか!(爆)。挙句に隣りのオバハンは、先に布団を敷くのはいいんだが、ちょっと斜めに敷いていて狭い場所が余計狭い。お前平衡感覚ないんか?お前から先に殺したろか(笑)。
不愉快な気分を押さえつつ、とりあえず自分の布団を敷きます。それにしてもこれはあまりにひどい。満席なのは承知してたつもりだったけど、いくらなんでもやりすぎだよ。詰め込めるだけ詰めろって感じで、人を物として扱ってるぢゃないか。2等とはいえ金を払ってんだから、せめて奥のスペースへ行く通路ぐらい確保しろ!儲けれる時に儲けろって感じで、浪速の商人根性まる出しやんけ。いかにも「乗せてやってる」と言われてるようでムカつくんぢゃ!覚えとけよ、関西汽船!
…頭を冷やす為にラウンジへ(笑)。適当に酒の肴を買って一画に陣取り、ビール飲みながら明日のルート確認やら来年のツーリング計画などを話します。来年のツーリングについては、今回参加できなかったK吉の為にも回数を増やすことで全員一致。金と体力が続く限り、せめてそれぐらいはしてあげないとね(おお、麗しき友情)。そうこうしてるうちに時間は12時を回り、消灯されると本当に人を踏み殺しかねん(笑)ってことで部屋に戻ることにしました。個人的にはまだまだ飲み足らなかったけど、理由が理由なんで仕方ない。文句を言いつつ寝転がったら、普段の寝不足もあってか速攻で寝入っちゃいました。zzz・・・。
10月9日(土)
翌日。明るいのと周りが騒がしいのとで6時頃に目が覚めました。どうやら松山に到着の様子。おいおい、この部屋には別府下船の人しかおらんのぢゃないのか?なんで関係ないのに起こすねん!朝っぱらから不愉快モードに突入(笑)。二度寝はできないタチなんで、しょうがないから起きます。あれ、H也がいないぞ?ラウンジに下りてみたら、1人でソファーに座ってました。揺れが気になって全然眠れなかったとのこと。そ〜お?私は揺れなんてほとんど感じなかったけど。神経質な奴だなあ。
HBKも起きてきたんで、3人揃って食堂で朝飯。他に選択の余地がないとはいえ、なんでこんなもんに900円も払わなアカンの。ブツブツ言いながら(文句ばっかしやな)ふと船内を見渡してみると、ロビーやら自販機コーナー前に毛布を敷き、松山から乗船してきた客を座らせてました。まるで乞食扱いやんけ!(爆)。他人事とはいえ不愉快極まりない。会社の姿勢を疑っちまうなあ。他のフェリーも同じようなもんなんでしょうか。それにしても、ねえ…。
食後はデッキに上がって瀬戸内の景色を眺めてみます。んー、天気もいいし潮風が気持ちいいっ!景色もなかなかのもの。特に右にも左にも島が見えるってのは瀬戸内ならではですね。しばらく観賞してから再び船内へ。時間はまだ8時半。おいおい、まだ下船まで2時間以上もあるよ。やることもないんで寝転がって雑誌を読んでました。別府到着はまだかいなー!
10時40分、別府観光港に到着。下船は車が全部下りてからだとノンビリしてたら、周りの車がいなくなった時点で下りてよかったらしく、私以外のバイクはサッサと出てっちゃって1人取り残されてしまいました(汗)。下船後、駐車場で進行ルートを確認。全員準備OKですか?そりではいざ、やまなみハイウェイに向かってしゅっぱ〜つ!
R500を通って別府市内を抜け、途中から県道(日田往還)に分岐して湯布院方面へ。この道は適度にワインディングしてくれてて、なかなか走り応え有り。ただし車が多くって邪魔です。追い越し車線利用して前へ前へ。峠の頂上付近には、さらに由布岳登山組の路駐がいっぱい止まってました。うっとうしいなあと感じつつ、ふと頭上を見上げてみると、由布岳がとっても綺麗。狭霧台に着いた時点で湯布院の町並みも一望できたので、こりゃ記念に写真を撮っとかなアカンと休憩所へ。しかしここで私にとって最悪のアクシデントが!!
駐車場は満杯状態だったけど、1台分空きがあったのでそこへ頭から突入。そこは右前に向かって傾斜しており、サイドスタンド立てたらほぼ直立状態。止めた段階でギアを入れんとヤバいかもって予感があったけど、その場では大して気にせず右側へ回ってカメラをゴソゴソ。そしたら予感的中!ZZRはズズッと前へ勝手に進むではあーりませんか!「うおっ?!」。咄嗟にハンドルに手を伸ばして自分側へ勢いよく引いてしまったので、一気に車重が私の体へ(汗)。「ぐおおおっ?!」。突然の出来事に私の体は耐え切れず、哀れバイクと地面のサンドイッチに(笑)。挟まって身動きできない私を見かねた観光客のオッサン連中が、私とバイクを起こしてくれました。うえー、メッチャカッコ悪いでやんの(苦笑)。
とりあえずオッサン連中にお礼を言い、バイクのダメージを点検。キズが浅いことを祈りつつカウル上部を見ると、キャップマウントで留めてたポジポリーニボルトがポッキリ折れてる。わーもったいねえ!そしてさらに下へ目をやると…ん?何だコレは…?…みぎゃぁぁぁぁ!カウルに穴が開いてるぅぅぅぅ!!
すっかり気落ちしたまま再出発。時間的にちょうど昼になったので、水分峠にて昼食休憩。駐車場にはいっぱい地元ライダーが集まってました。でもバイクを眺める元気もないんで、スゴスゴとレストハウスへ。昼飯は地元名物の『豊後汁』なるものをいただきましたけど、味がどうのこうのってより、頭の中はカウルのことでいっぱい(笑)。これは結構引きずりそうな感じです。
気分直しに、食後にドライブイン内の露天風呂へでも入ろうかなと思ったけど、2人はあまり気乗りしない様子。かくいう私も、10月とは思えぬ異常な暑さで気が進まない。ていうか全てにヤル気が無いんだけどね(笑)。まあゴチャゴチャ言ってても仕方ない。こういう時は先へ進むに限る!サッサと行くべか、やまなみハイウェイへ!
水分峠を発進してやまなみハイウェイへ。ここを走るのは11年振りです。当時のことを思い出しつつ、雄大な風景の中を走り抜けていきます。残念ながら交通量が多くて快走って訳にはいきませんけど、流してるだけでとっても気持ちいい。走っていくにつれて、心の曇りも少しづつ晴れてきました。いやあ、爽快な気分だなあ!サイコー!(根は単純:笑)。そのうち目の前に久住連山の火山なんかも見えてきて、九州にやって来たぞーと実感。あまりに景色がいいんでドライブインにてストップ(今度は慎重にネ)。
ここではかなりまったりと過ごし、ふと気付くともう3時半前。いかん、モタモタしてると噴火口に行く時間が無くなってしまうぞ。そういや事前情報で、今日ここでスズキのツーリングオアシスなるイベントがあると聞いてたんだけど、これは探してる場合ぢゃないな。今日の目的は阿蘇1つ。いざ進まん、阿蘇登山道へ!
R212のワインディングを下って阿蘇町内へ入り、R57へ合流。このまますぐ坊中線を登ってもよかったんだけど、できれば登りと下りで違う道を走りたいってことで西へ迂回、赤水線を目指します。阿蘇山を回りこむような感じでR57を走行。
約10km程移動後、再び登山道の看板がありました。ここが赤水線の入口だな。さあ、いよいよ登山開始だ!すばらしい景色を眺めつつ、ゆったりとしたペースでワインディングを駆け上がっていきます。うーん、気持ちEー!そのままのペースで米塚、草千里を通り過ぎ、一路火口へ。早く行かないと時間切れになっちゃうかもしれないぞ。
はやる気持ちを押さえつつ、山上レストハウスに到着。さあこっから一気に町営道路通って火口だーっと勇んで進んでみれば、なんとガス発生の為通行止めだと!そ、そんなあ〜!せっかく楽しみにしてたのにぃ!(涙)。しかしゴネたところで登れる訳でもなし、力も抜けちゃってそのまま休憩。仕方ないんでそこから阿蘇をバックに来たという証拠写真を撮りました。それにしてもせっかく前まで来て登れないとは、ほんと残念だなあ。まあ次回のお楽しみってことですね。
何枚か写真を撮った後、2人がガス臭くって空気が悪いと言うんで下山開始。私は別に何も感じなかったんですけど(笑)。まあこれ以上ここに居てもしょうがないってことで、また草千里方面へ。草千里では寄ろうかどうか迷ったけど、あまりにも車と人が多いんでパス。もう5時前だし、宿へ向かうことにしました。
登ってきた道をドンドン下山。途中で坊中線へ分岐し、阿蘇駅前方面へと向かいます。米塚はこちらからの方が綺麗に見えますね。けどやっぱり止まったりせずに、ひたすらワインディングをスイスイ。残念ながらトロい車が存在するんでアクセルオンとはいかないですけど、ここは景色を楽しみながら走ることをお薦めしますよ。これだけ雄大な景色の中を走れるとこなんて、そうそう無いですからね。ま、私の場合は疲れてたってのもあるんだけどさ(笑)。
R57に再び合流。ちょっと東へ進んで、仙酔峡温泉へ向かいます。本日の寝床は『かんぽの宿阿蘇』。ちょっと建物が古いですけど、温泉ならば文句はなしです。チェックイン後はさっそく温泉入って、お次は部屋で晩飯。しっかりと馬刺しなどの御当地物に舌鼓を打たせていただきました。いやあ、走り終わった後の温泉とご馳走は格別ですねえ。
食後はいつものようにテレビ見ながら飲みもって雑談。ただ今日はちょとペースが悪いです。やっぱし精神的ショックもあったことだし(笑)、さっさと寝ることにしますか。電気を消したら速攻で寝入ってしまいました。本日の走行距離、152km。